packiraraのブログ

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今更だけどApple TV買ってみた

超遅まきながらApple TV買いました、Packiraraです。

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iPhone1.5台分くらいの小ぶりな筐体です。

いや、最初は全然買うつもりなんかなかったですよ。
これってアレでしょ?Mac使いこなせない人がiTunes StoreのVODコンテンツ楽しむための簡易デバイスでしょ?くらいの認識だったので。

 ところが新iPadのTV出力について調べてたら、どうもApple TVでもミラーリング出力できるらしいぞ、ということがわかり俄然興味津々。「8800円かあ…どうせ純正のHDMI出力コネクターも4000円くらいするんだから、あと飲み会1回分我慢すれば…」と自分に言い訳をしつつ、思い切って買ってしまいました。

そしたらどーですか奥さん、これ結構楽しいじゃないですか。
まだ買って数日なのに、すっかり我が家のリビングに欠かせない存在になってしまいました。しかも思った以上に色々な使い方ができることがわかったので、紹介記事なぞ書いてみようという気に。

ちょっと長いですが、Apple TVについて詳しく知りたい方は、拙文にお付き合い頂ければ幸いです。

Apple TVでできること

公式サイトとかにも書かれてますが、ちょっと分かりにくいので整理。

1. Apple TV単体でできること 

  • 1-1. iTunes Storeの映画コンテンツの購入・再生
  • 1-2. Podcast、ネットラジオ(iTunesからアクセスできる局に限る)の再生
  • 1-3. YouTubeVimeoの動画再生
  • 1-4. iCloud上のフォトストリームの写真の閲覧
  • 1-5. その他コンテンツ(MLB、NHL、Wall Street Journal)の閲覧

2. Apple TViTunes(PC or Mac)でできること

  • 2-1. iTunesで再生できるコンテンツ(音楽、写真、ビデオ、ネットラジオ等)のストリーム再生(AirPlay) 

3. Apple TViOS機器(iPhone / iPod touch / iPad)でできること

  • 3-1. iOSのRemoteアプリを使った、Apple TVのリモコン操作
  • 3-2. iOSのYouTubeアプリを使った、iOS機器での動画選択→AppleTVでの再生
  • 3-3. その他一般的なiOSアプリの音声/映像のストリーム再生
  • 3-4. iOS画面のミラーリング(iPad2 / iPhone4S / iPad3のみ)

3-1と3-2の違いは、単にリモコンの代わりとしてiOS機器を使うか(3-1)、動画の検索といったフロントUIをiOS機器が全部担当するかです。分かりにくいので次節で詳しく説明します。

4. Apple TViTunes + iOS機器でできること

  • 4-1. iOSのRemoteアプリを使ってiTunesライブラリの選択→Apple TVでのストリーム再生

ちょっと何言ってるかわかんないですね。これも後述します。

信者度が試される?Apple機器を持っている人ほど幸せになれるシステム

さて、上の「できること」を見てもらうとわかるとおり、Apple TVは単体でもひと通りのことはできるようになっていますが、合体ロボのごとくApple機器を持っていればいるほど楽しめるアイテムになっています。ま、日本の家電とかでも良くありますよね、SONYとか。

ただ、ここがAppleらしいというか面白いところなんですけど、組み合わせて使う機器が増えると、「できることが増える」だけじゃなくて、「ユーザビリティが向上する」んですよ、コイツ。
どういうことかというと、例えばYouTubeApple TV単体でもYouTubeの視聴ができる(上記1-3の使い方)んですが、付属のリモコン(十字キー+ボタン3つ)で動画を探すのが何とも辛い。別にApple TVに限ったことじゃないですけど、赤外線のリモコンで検索キーワードとかの文字入力って、反応が悪くてイライラしますよね。

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Apple TVYouTube検索画面。日本語入力すらできないとか色々酷い。

そこでiOS機器の出番。iPhoneYouTubeアプリで動画を探して、再生。で、出力先に「Apple TV」を選ぶと、Apple TV側でYoutubeの再生が始まります(上記3-2の使い方)。

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iPhoneYouTubeアプリ。ここまでは普通のアプリと同じ操作。

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再生時に右下の青いボタンで出力先を変更。出力先をApple TVに切り替るだけのお手軽操作。

ちなみにこれ、あくまで「Apple TV側で」再生されるのがポイントです。iPhoneの画面をミラーリングしているわけではないので、iPhoneのCPUリソースは食いませんし、ちゃんとApple TVの解像度いっぱいでコンテンツが再生されます。

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TV画面をフルに使って動画を堪能できます。

「動画を探す・選ぶ」というUIのフロント部分を使い勝手の良いiPhoneアプリで、「動画のデコード・HD解像度で出力」というバックエンドをパワフルな専用機器であるApple TVが分担しているので、非常にスムーズに使えて気持ち良いです。この辺の連携は流石だなー、と感心しました。

オススメの使い方は?

というわけで、色々な使い方ができるApple TVですが、個人的に使ってみて「これは気持ち良い!」と感じたものを幾つか紹介してみます。
(カッコ内の項番は上述の『使い方』と対応) 

iPhoneで撮影した写真を帰宅後にTVで閲覧(1-4)

Apple TV単体の使い方としては、これが一番面白かったです。

出先でiPhoneを使って撮影したスナップショットなどを家に帰って家族に見せたいとき、フォトストリーム経由でリビングのApple TVに自動転送されるので、テレビのスイッチを付けるだけですぐに表示できます。これはすごく便利。

そんなプライバシーが脅かされる機能使いたくないよ!と言う御仁は、iPhoneの写真アプリからAirPlayを使って選択した写真だけを表示することもできます(上記3-3の機能)ので、ご安心を。

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出先で撮影した写真が、居間のTVを付けると表示されてる、という体験はちょっと意表を突かれます。

iTunesのライブラリ(&ネットラジオ)をApple TVで再生(2-1)

Apple TVAirMac Express的に使う方法です。

Apple TVにはHDMIのほかに光オーディオ出力端子があるので、ここから手持ちのオーディオ機器につないでやると、PCやMacのiTunesライブラリ上にある曲やネットラジオを、離れた場所にあるオーディオでワイヤレス再生できます。ボリュームコントロールもiTunes側で可能なので、わざわざオーディオの前まで歩いて行かなくてもいいのが嬉しいですね

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再生中のTV画面。曲の情報やジャケットも表示されます。

iOSアプリの音声ストリーム再生(3-3)

BGM系アプリ充実してますよね、iPhoneradiko再生したり、SHOUTcast聴いたり、iNicoでボカロ曲チェックしたり、と色々楽しんでます。iOS端末経由だと、iTunesに限らず色々なソースからの音をストリームできるのが嬉しいです。

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出力先の切り替えができないアプリでも、ホームボタンのダブルタップで表示できる音量調整画面からこんな感じで切り替えできます(右側の青いボタンが出力先変更)。

iPadの画面をミラーリング(3-4)

まあ、これが目的で買ったんですが…やっぱり便利でした。
Safariで検索したサイトをちょっと家族に見せたい、といった用途であれば、これで充分ですね。ケーブル繋ぐ手間もかからないし。

ちなみにゲームは遅延が酷いかな…と思って試してみたところ、やっぱりほんの少しズレてる感じ。といっても音ズレ以外は気にならないので(何しろプレイしてる本人はTV画面の方見れないんで…)太鼓の達人は無理だけど、リッジレーサーなら許容範囲じゃない?という位です。パーティープレイには使えるかも。

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画面がブレるほどの高速描画だー(※撮影者が下手なだけです)

iPhone一つでiTunesの全曲聞き放題(4-1)

2-1の発展形。iOSデバイス、iTunesApple TVをすべて揃えている信者向けのご褒美です。

まず、PC or Mac上のiTunesでホームシェアリングを入にして、そのまま立ち上げっぱなしにします。で、iOSデバイスのRemoteアプリを起動して、iTunesを起動中のコンピューターに接続すると、iTunesのライブラリが閲覧できるので、曲を選んで再生。自動的にApple TV経由で再生されます。

この方法だとPCの電源をつけっぱにしないといけないのが玉に瑕ですが、手元にiPhone一つあれば手持ちの全曲にアクセスできるのがメリットです。UIもちゃんとiPhoneの「ミュージック」アプリと統一されているので、あたかもiPhoneの中にiTunesの全曲が入っているかのような感覚で選曲できます。これは最高に気分が良いです。

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iPhoneだとこんな感じ。ちゃんとGenius Mixとかも使えます。

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こっちがiPadの場合。アルバムジャケットがズラーッと表示されるのが壮観です。

気をつけること

こんな感じで便利なApple TVですが、使う上での注意点とか、この辺がイマイチ…というポイントを。

Apple TV単体ではボリューム調整できない

リモコンはもちろん、設定等からも一切ボリュームのコントロールができません。テレビの音量を絞ったり、オーディオ機器側で調整したりと工夫が必要。Apple TV内蔵のネットラジオが割と大音量で出力されるので、いちいちビクっとしちゃうんですよねえ…

ちなみにiTunesやiOS機器側のボリュームコントロールは反映されますので、ソースがApple TV以外の場合は、あんまり問題にならないです。

リモコンがMac用のものと同じ

最初、何も考えずにApple TVのリモコン操作したら、iMaciTunesがいきなり反応しちゃってらめぇぇ…な感じでビックリしました。設定で切っときましょう。

電源をオフにできない

DVDレコーダーみたいな感じでつけっ放しにしておくものみたいですね。しばらく接続しないと自動的にスリープモードに入りますので、それで良しと諦めるしかないようです。その代わりいちいち電源をオンにする手間もかからないので。

ちなみにスリープするまでの時間は設定できますので、消費電力が気になるエコな方はスリープ時間を短めに設定すると幸せになれそうです。

 

というわけで、色々書きましたがApple TV楽しいです。こんだけ色々試せて8800円は結構お買い得なんじゃないでしょうか(信者補正)。

大きいテレビやオーディオ類を持ってるんだけど、部屋中配線引き回すのは我慢ならん!という方は、ぜひ導入を検討してみてください。